本日は東北地方太平洋沖地震による東日本大震災被災から10周年を迎えました。
14時46分に発生した地震に因る津波により多くの人命が失われ、また福島第一原子力発電所で発生した水蒸気爆発事故による放射能拡散により、避難や移住を余儀なくされた方々が10年を経た今日でも故郷に帰還出来ずに数多くおられます。改めて、災害の重大さと、その後の復興の困難さを受け止めております。
発災直後より本学会の有志を募り、NPO等の助力を得て、宮城県、福島県、岩手県に先遣隊を派遣し、多少なりとも救援活動に貢献できた事が、つい先日の事のように思い出されます。
その後も、熊本地震や北海道胆振地震等の大規模地震が発生しています。先日も福島県、宮城県でM8クラスの地震が発生し、10年前の東北太平洋沖地震の余震と判断されました。
嘗て10年一昔と言われていましたが、地球規模で見れば一瞬の瞬きくらいにしか値しないのでしょう。

本来ならば本学会主催で復興祈念10周年の研修会やシンポジウムを開催すべきところですが、新型コロナウイルスに因る全国規模の災害のため、残念ながら企画さえできませんでした。
新潟県で昨年開催予定だった学術大会が1年延期となりましたが実行委員の努力により本年7月にリモートでの開催に漕ぎ付けられたようです。

また、本年は本学会設立15周年の記念の年でもあります。新型コロナウイルスの対策では、医療従事者を始めとするワクチン接種が始まりましたので、効果が発揮されて収束に向かってくれる事を祈っております。
そして大人数での学術大会や研修会が開催される日が一日も早く訪れるようにと願っております。

最後に震災やそれに関連して犠牲になられた方々に哀悼の意を表します。

                                       合掌

                              2021年3月11日
                              日本災害医療薬剤師学会役員一同